日本政府のモデル事業に参加
2015年2月、国土交通省が実施し、八千代エンジニアリング(株)様・日本道路(株)様が受注されました
「ヤンゴン・マンダレー高速道路における本邦道路技術による安全対策事業」 にご協力させていただき、
安全施設のモデル設置をいたしました。
この高速道路は、最大都市ヤンゴンから首都であるネピドーを経由し、北部の都市マンダレーを結ぶ片道2車線、延長約600Kmの道路です。
並行して鉄道もありますが、利便性から高速道路を利用するバスは重要な移動手段となっています。
また最近の輸入車の規制緩和から、自動車の保有台数が格段に伸びており、利用者は急激に増えてきています。
しかしながらその安全対策は遅れており、照明灯もなく、地元の人は夜間は危険であるので走行しない状況です。
急成長するミャンマーの基幹道路として改善の期待されるところです。
今回、日本の技術により、この高速道路の安全性を向上することを目的にモデル事業が実施され、
当社は区画線と視線誘導標の設置と技術指導を行いました。
モデル工事に先立ち、2月15日(木)、ネピドーの建設省本省において、
路面標示・道路標識・視線誘導標等の交通安全施設について、日本の設置基準、設置事例、製品紹介等のセミナーを開催いたしました。
当日は公共事業局総裁を始め、幹部20名ほどが参加され、大変興味深くセミナーを受けていただきました。
製品の耐用年数、反射輝度性能の国際比較など、総裁からも数々のご質問をいただき、大変充実したセミナーになりました。
本モデル事業を実施したは72mile付近は、ランプウエイの分流部が明示されておらず、大変危険な道路形態でした。
この箇所に日本規格の区画線、及び当社の視線誘導標により、減速車線を明示し、安全性を向上することとなりました。
尚、この視線誘導標はヤンゴン市で製造された前山製です。
区画線はミャンマーではおそらく初めてのビーズ入りの反射性能ラインであり、照明灯のないミャンマーでは画期的な事例となりました。
また773mile付近はカーブ区間であり、夜間降雨時の視界が悪く、事故が多く起きる区間でした。
この危険カーブにビームポスト、視線誘導標及び路側区画線を設置し、安全性を格段に高めることができました。
<区画線塗布状況> | <ガラスビーズ散布> |
<73マイル 区画線> | <73マイル デリネーター設置> |
<夜間区画線> | <デリネーター> |
日本では2月は真冬ですが、ミャンマーの高速道路上では40度を超える暑さでした。(私はさすがに少々バテました。)
この暑さにもかかわらず、ミャンマーの公共事業局の施工班のみなさんは本当にまじめに一生懸命設置作業をしていただきました。
技術を覚えようという意欲も旺盛で、誠実で尚且つ人のいい国民性に大変いい印象をもちました。
このモデル事業に参加できたことは、当社にとってもミャンマー事業の大きな1歩として貴重な実績となりました。
今後もミャンマーの交通事故防止に貢献してまいりたいと思います。
ご指導ご協力いただきました八千代エンジニアリング(株)馬場様・濱津様には心より御礼申し上げます。
社長 前山